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ヤンマーHD等8社の取組みが「日本自然保護大賞」教育普及部門で大賞

2021年3月3日

 旭化成、旭化成住工、オムロン、積水化学工業、積水樹脂、ダイハツ工業、ダイフク、ヤンマーホールディングスの8社で構成する「生物多様性びわ湖ネットワーク(BBN)」が、公益財団法人日本自然保護協会が主催する「日本自然保護大賞2021」の教育普及部門で大賞を受賞した。

 「日本自然保護大賞」は、自然保護と生物多様性保全に大きく貢献した、すべての個人と団体、企業、自治体等を表彰するものとして、日本自然保護協会が2014年度から開始した表彰。7回目の開催となる今年は、応募された129件の活動から、保護実践部門、教育普及部門、子ども・学生部門の3部門の大賞各1件、特別賞等を選賞した。

 教育普及部門の大賞を受賞したBBNは、滋賀県に拠点を持つ異業種の企業8社が、滋賀県の生物多様性を保全することを目的に、2016年に発足した任意団体。今回の受賞につながった「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」と題したプロジェクトを同年から開始し、県内で確認されている100種のトンボを指標とした生物多様性保全活動を展開している。20年からはSNSによるトンボの特徴や生息環境を公開するなど、積極的な発信に取り組み、企業・団体の参画拡大や生物多様性の保全意識の向上を目指している。

 施設園芸の栽培方式の一つである水耕栽培は、窒素やリン、カリウムなどの植物の栄養成分を溶け込ませた水(培養液)に植物の根を浸して栽培するため、培養液中の微生物(かび)の発生と増殖が大きな課題となっている。かびの中には根に付着し腐敗させる種類(fusarium属のかび)もあり、場合によっては植物が枯死に至ることもある。さらに同一の培養液で多くの植物を栽培する場合は、かびが増殖すると病害が多くの植物へ拡散し、安定した生産ができないことが指摘されている。

 また、培養液中のかびは培養液に浸っている根だけでなく、飛散して葉に付着することで葉への病害を発生させるため、培養液中のかびの増殖を抑えることは、病害の予防のために必要と考えられている。

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