日本農薬㈱(友井洋介社長)は14日、新規水稲用殺虫剤「オーケストラフロアブル」「オーケストラ粉剤DL」が同日付で農薬登録を取得したと発表した。
「オーケストラ」は日本農薬が独自に発明した新規有効成分ベンズピリモキサンを含有する製品で、ウンカ・ヨコバイ類幼虫の脱皮を特異的に阻害して害虫の密度を抑制する。また、既存剤に感受性が低下した個体群に対しても高い防除効果を示すことから、新規な作用機構を有すると考えられているという。
「オーケストラ」は、2015年度から(一社)日本植物防疫協会を通じて新農薬実用化試験で評価され、水稲の難防除害虫であるウンカ類に優れた防除効果を示すこと、人畜や水生生物等への影響が少なく、多くの天敵・有用昆虫に対する影響や作物に対する薬害リスクが低いことが確認されている。同社では「これらの優れた特性により農作物の安定生産に貢献できるものと確信しており、農業生産現場の防除ニーズに合わせて普及販売を進めていく」としている。2021年5月に国内販売を開始する予定。