今月から発電開始、メタン発酵残さは液肥、敷料に利用
山形県飯豊町に肥育牛の排せつ物から発生させたメタンガスを利用して発電する「ながめやまバイオガス発電所」がこのほど完成した。乳牛の排せつ物を使用する発電所は各地にあるが、肥育牛をメインとした発電所は全国初。畜舎から出る排せつ物をパイプラインで直接バイオガスプラントに搬入し、メタンガス化し発電・処理する。今月から発電を開始する。
日本三大和牛といわれる「米沢牛」の約4割を生産する飯豊町における肥育農家では、家畜排せつ物を堆肥化することで、循環的な資源の有効活用を図っている一方で臭気対策に悩まされてきたという。このため同町では、平成16年度に家畜排せつ物を効率的に堆肥化して農地に還すための有機肥料センターを整備、さらに30年度からは家畜排せつ物等を活用したバイオガス発電事業に着手し、臭気対策を含め環境に配慮した耕畜連携の循環型農業に取り組んでいる。「バイオガス発電所」は、国からバイオマス産業都市に認定されている同町の支援を受けて、再生可能エネルギー事業を展開する東北おひさま発電㈱(山形県長井市、後藤博信代表取締役)が建設を進めてきたもの。
※詳報は、日刊アグリ・リサーチに掲載しています。