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三井住友信託銀行が西粟倉村で「森林信託」を受託

2020年8月6日

 三井住友信託銀行㈱(橋本勝取締役社長)は3日、個人や自治体に代わり所有林を管理する「森林信託」を受託したと発表した。受託したのは、岡山県英田郡西粟倉村の個人村外地主が所有する森林約10ha。同社によれば、森林の商事信託の受託は日本初のこと。

 「森林信託」は、遠隔地居住や高齢などを理由に林業施業を行っていない森林を信託受託し、林業事業体に施業を委託することで林業の集約化と効率化を図るスキーム。施業は㈱百森と同村が行う。

 三井住友信託銀行は2018年2月、西粟倉村から森林信託導入基礎業務調査を受託しており、以降同村及び森林所有者にとって相続に影響されない安定的な森林整備等を目的に、信託スキーム導入の検討を行ってきた。森林信託の基本的業務フローの策定、法的留意点整備、事業検証等を実施した結果、商事信託として森林の受託が可能であると判断し、同村に森林を所有する個人村外地主と協議を重ねた結果、今月1日に日本初の商事信託としての森林信託を受託するに至ったという。

 同社は今後の取組について、「我が国の林業は木材価格の低迷、林業従事者の高齢化や減少、所有者の特定が困難な多数の森林の存在等多くの問題を抱えており、林業の活性化や成長産業化が課題となっている。森林信託はかかる課題解決の一助となるべく開発した当社ならではのSDGs商品だ。当社は対象森林の状況等につき森林信託導入可能性調査等を実施した上で、市町村、森林所有者と協議を重ねオーダーメードで、夫々の課題に対するソリューションの提供を行う」とコメントしている。

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