農水省は13日、「令和2年度病害虫発生予報」第2号を発表した。
水稲では縞葉枯病の発生が北海道の一部の地域で多くなると予想されていることから、同病を媒介するヒメトビウンカを対象とした適切な防除の実施を呼びかけている。
また、野菜類については、「ねぎのアザミウマ類の発生が四国の一部の地域で多くなると予想されており、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を」、果樹では、「もものせん孔細菌病の発生が、南東北、甲信及び中国の一部の地域で多くなると予想。薬剤による防除を実施するとともに、園内を注意深く観察し、り病部を確実に除去を。このほか、かんきつのハダニ類等、地域によっては多くなると予想されている病害虫があるので注意を」としている。
発生が「多い」と予想される病害虫と地域は以下の通り。
【水稲】縞葉枯病(ヒメトビウンカ)=北海道。
【野菜】〔施設野菜共通〕コナジラミ類=四国、南九州。〔アブラナ科全般〕コナガ=南関東。〔きゅうり〕うどんこ病=四国。べと病=四国。〔ねぎ〕ネギアザミウマ=四国。
【果樹・茶】〔果樹共通〕カメムシ類=四国、九州。〔かんきつ〕ハダニ類=南関東、東海、四国。かいよう病=中国。そうか病=東海。〔なし〕シンクイムシ類=北陸。黒星病=北関東、北陸。〔もも〕せん孔細菌病=南東北、甲信、中国。〔りんご〕黒星病=北海道。〔茶〕ハマキムシ類=東海。
この他、特殊報(都道府県において、新たな病害虫を発見した場合及び重要な病害虫の発生消長に特異な現象が認められた場合に発表)として沖縄県の〔もちきび〕のツマジロクサヨトウを発表している。
なお、気象庁の向こう1か月の予報(5月7日付け)では、気温は全国的に高く、降水量及び日照時間は平年並みと予想されている。