中央酪農会議はこのほど開いた理事会で、令和2年度生乳需給安定化対策を決めた。
基本的な考え方に《「3年間(H30~令和2年度)は、生乳の増産・維持」とする中期生乳需給安定化対策を継続し、生乳生産者の計画的な生乳生産・経営安定に資する》ことを据えた。
令和2年度の生乳出荷目標数量は、①新たな補給金制度に基づき、各指定団体が作成した年間販売計画を、当該指定団体の令和2年度生乳出荷目標数量とすることを基本(*年間販売計画に含まれない数量〔受託されている公共の数量等〕も含め生乳出荷目標数量とする)、②各指定団体の出荷目標数量を全国で積み上げた数量を、全国の令和2年度出荷目標数量とする(設定時期:令和2年3月末)、とした。
都府県における中期出荷目標数量は、①平成30年度の生乳需給安定化対策では、都府県での生乳生産基盤の弱体化を踏まえ、中期的視点に立った生産基盤の維持・強化対策を促す観点から、都府県指定団体に対して令和2年度を目標年度とした中期出荷目標数量(平成29年度の受託販売乳量)を設定、②引き続き、中期出荷目標数量の達成に向け、各地域で生産基盤の維持・強化対策を行うものとする、とした。
出荷目標数量達成のための対応は、①都府県指定団体は、出荷目標数量を実現するための生乳生産基盤維持・強化計画を作成(国等による補助事業を活用しつつ、県会員等と協議し作成。作成時期は中酪会長が別に定める日)、②指定団体は、県会員を対象とした会議を適宜開催するなどして、域内の基盤強化対策の進捗管理等を行う、③中央酪農会議は、適宜、実務責任者会議等において各地域の基盤強化対策の進捗状況について情報共有を図るほか、補助事業の各地域での活用支援や優良事例・知見の収集・提供等を行う、④なお、基盤維持・強化計画は、乳用牛資源の更新ではなく増頭で活用するために、▼飼養頭数の増頭、▼産次数の増加、▼牛舎空きスペースの活用、等の点に留意して作成すること、を掲げている。