農林中央金庫秋田支店はこのほど、秋田県農業法人協会若手会(=若手会)と共催で、パートナー研修会を開催した。
研修会は、将来の秋田県農業を担う県内の若手農業者同士の関係構築、農業経営における課題解決に加えて、次代を担う後継者の育成を目的としたもので、会員など約40名が参加した。
生産者と販売者の双方にメリットのある流通プラットフォーム「農家の直売所」を展開し、2016年に農業ベンチャー初の東京証券取引所マザーズ市場に新規上場した㈱農業総合研究所の代表取締役会長/CEOである及川智正氏が講師を務め、「ゼロから上場まで!~新しい農産物流通への挑戦~」と題して講演。現在のビジネスモデルに至った経緯や今後の事業展開等について紹介した。「当社は自分自身で、生産現場(農家)と販売現場(青果店)を経験して感じた双方のギャップを埋めるため、生産と販売が交わる『流通』を改革することを志して設立した。当社の出荷システムは生産者が農産物の規格にとらわれず自由に生産・出荷し、自ら販売価格や販売先を決めることができる。生産者の所得拡大に寄与するだけではなく、新鮮な農産物やこだわりをもって生産した農産物を顔の見える形で消費者に届けることを実現したい」と述べた。
農林中金秋田支店では、秋田県における農業振興のため、今後も農業法人のニーズに合わせたセミナー等の開催を行うこととしている。
若手会は、各種研修会、交流会等の開催を通して、会員の経営の継続性や発展性の確保ならびに秋田県農業の振興に寄与することを目的として、2015年2月に設立し、県内45歳以下の若手経営者や従業員等が所属している(今年1月末時点、会員数30名)。