農林中央金庫大阪支店はこのほど、大阪市内で「2019年度食農ビジネスセミナー」を開催した。
講演会では㈱日本総合研究所創発戦略センターの三輪泰史エクスパートが「スマート農業の現在地について」、inaho㈱の菱木豊代表取締役CEOが「RaaSモデルによる次世代農業パートナーシップ」と題して講演を行った。会場には企業、農業法人、系統団体等を含め約150名が参加した。
講演にあたり、農林中金の金丸哲也代表理事専務は、農林水産業・食・地域における課題の解決に向けて取り組む農林中金の食農ビジネスの方向性について説明のうえ、「本日のセミナーを契機として、参加者みなさまの力をお借りしつつ、『農林水産業と食と地域のくらし』にこれまで以上に貢献できるよう最大限の努力をしてまいりたい」と挨拶した。
講演で、三輪エクスパートは、スマート農業政策の概要説明及びスマート農業の具体事例を紹介。スマート農業技術の発展により、農家一人当たりの農地・マーケット規模を拡大することが日本農業のV字回復には不可欠であると訴えた。
また、菱木代表取締役CEOは、海外農業における先進技術の具体事例を紹介しつつ、同社RaaSモデルの特徴について説明。RaaSモデルによる自動野菜収穫ロボットの普及により、収穫作業の課題や人材確保の課題に対し取り組んでいくことを訴えた。
参加者からは、「大変興味深い内容だった。今後の農業の方向性を考えるうえで大変参考になる」等の声が寄せられた。
講演後には懇親会が開催され、参加した法人や系統団体の食材を使用したメニューが振る舞われる等、参加者同士の異業種交流が図られた。