国内で50例以上発生しているCSFにおいて8日、沖縄県でも患畜及び疑似患畜が確認された。農水省は同日、「CSF・ASF防疫対策本部」を開催し、今後のCSF及びASFの対策を検討した。
江藤農相は対策本部で、「多くの観光客が沖縄に行った時には、必ず食したいというアグー豚に出てしまったことは、沖縄県にとって大変深刻な事態であると受け止めている」と述べた。また同県でこれまで野生イノシシに対するCSFの感染が確認されていないとして、「今までとはかなり違う事態だ。遠隔地であり、離島である沖縄で発生しており、感染経路も含めて極めて高い緊張感を持って対処せねばならない」「農水省としては沖縄県と十分な意思疎通を行い、あらゆる協力を惜しまずに最低限での封じ込めに全力を尽くしたい。我々は多くの知見をこれまで積み重ねてきた。この新たな事態に省の全力をあげて対処していきたい」と今後の方針を示した。同省は、今回の事態を重くみて、前日の7日に連絡役となる職員を同県に派遣したほか、すでに30名程の獣医師の派遣体制を整えたことを明らかにした。
また農相は対策本部終了後、CSF防疫対策の着実な実施、まん延防止のための連携強化のため、沖縄に出張した。
今回確認されたのは、同県うるま市の393頭飼養の農場(52例目)と、同農場に隣接する921頭飼養の農場(53例目)の2件。同省によれば、当該農場の飼養豚について防疫措置を講じるとともに、52例目の当該農場と飼養管理者が同一である同市の農場飼養豚も疑似患畜とし、防疫措置を講じた(防疫措置対象は1戸2農場の825頭)。