酪農・畜産向けIoTサービスを提供している㈱ファームノートホールディングスは、新たにコンサルティング事業を目的とした完全子会社「㈱ファームノートデーリィプラットフォーム」を設立した。
新会社は、IoTソリューションの最適な活用方法と牛の遺伝改良や疾病予防、繁殖改善などの知見収集を目的とした生産牧場の経営に取り組む。また、IoTソリューション活用とそれを補完する知見をコンサルティングサービスの提供を通じ、遺伝改良と疾病予防を中心とした生産概念「アニマルライフケア」の推進に務める。このほか、ファームノートHDがこれまで構築してきた〝人的・組織的資源〟、生産データなどの〝情報資源〟、業界内外の企業・団体との〝パートナーシップ〟等を基盤に、AI等の次世代テクノロジーにより誰でも生産性の高い牧場を運用できる「フルオートメーションファーミング」構想の実現を目指すとしている。
ファームノートHDによれば、「アニマルライフケア」とは、経済動物のライフサイクルをコントロールする人間の進化によって経済動物の快適性と経済性を両立させ、人間と動物双方の利益最大化を目指す取り組み。同社では、この考えを普及させるため、子会社㈱ファームノートで酪農・畜産向けIoTソリューションを提供することで牛の生産性改善に貢献したものの、牛の生産性は個体の遺伝能力や飼養環境などの変動が大きな要因となるため、「IoTソリューションの導入だけでなく、要因とその深い知見での改善が必要と考えた」と新会社設立の目的を説明した。