日本経済新聞社と金融庁は3~6日、東京・丸の内で金融とテクノロジーが融合した「フィンテック」を主題とする「FIN/SUM2019」(フィンテック・サミット)を開催した。農林中金は昨年に続き協賛した。
今回で4回目となる同イベントの開催期間中には、国内外の金融当局、金融機関、ベンチャー企業等が登壇して講演したほか、国内外のスタートアップ企業33社が事業を競うピッチコンテストや大学関連スタートアップ企業や大学生を対象とした全国大学データ・AIビジネスコンテスト(大学ビジコン)」が開催された。
農林中金協賛の大学ビジコンはFin-Tech、Reg-Tech関連のソリューションをはじめ、AIやデータ利活用で社会課題を解決するとともに新たなビジネスの創出を目指すアイディアコンテスト。最優秀賞に㈱日本データサイエンス研究所(=JDSC、加藤エルテス聡志代表取締役CEO)、第2席には農林中央金庫賞として㈱アクセルスペース(中村友哉代表取締役CEO)を選出。6日、東京・丸の内の丸ビルで表彰式が行われた。
松尾元信金融庁政策立案総括審議官は「JDSCが高齢化や不在配送等、深刻で対策が必要な複数の社会課題について取り組んでいること等を評価した」、荻野浩輝農林中央金庫執行役員デジタルイノベーション推進部長は「アクセルスペースは超小型衛星を活用したデータ活用やソリューションの提案等を行っており、農業への貢献も期待されている」とそれぞれ選出理由を説明した。
JDSCには松尾総括審議官が2020年開催予定の同ビジコン決勝大会への出場権と副賞として賞金30万円、アクセルスペースには荻野執行役員が同ビジコン決勝大会への出場権と副賞としておこめ券を授与した。
日本データサイエンス研究所は、東京大学の複数の研究室と協力し知の社会還元と実装をリードしているAI企業。利益に直結したAI活用サービスを提供し、AIが利益を創出するまでの全て(インパクトが出るビジネスモデルの構築、データ取得、AI構築パイロット、システム実装)を一気通貫で支援する。
アクセルスペースは、超小型人工衛星を活用した宇宙ビジネスを展開するベンチャー企業。東京大学・東京工業大学で生まれた超小型衛星技術を原点に、08年の創業以来、世界初の民間商用超小型衛星を含む5つの実用衛星開発・運用を通して性能・信頼性の向上に取り組んでいる。