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農林中金が飲食店向けモバイル自動化SOL開発のOkageに出資

2021年3月3日

外食業界のDX支援を通じ、国内農産物の消費を下支え

 農林中央金庫(奥和登代表理事理事長)は2日、外食店舗の来店客が各自のスマートフォンで注文できるモバイルオーダーサービス等を提供するOkage㈱(内田善久代表取締役CEO)に対して、「F&A成長産業化出資枠」(*)を通じた出資を行ったことを明らかにした。

 外食業界はコロナ禍を契機として、これまでの「店内」外食主体の事業構造から、持ち帰り・デリバリーなどの自宅で楽しむ「中食」市場の取り込みなど、これまでの垣根を超えた業態の拡充が進んでいる。このような中、店舗運営の効率化や情報の一括管理のため、デジタルトランスフォーメーション(DX)化が急速に求められている。

 Okage㈱が提供する『Okageシリーズ』はフルクラウドによる統合管理をコンセプトに、モバイルオーダー、セルフレジ、モバイルPOSなど店舗運営を改善するサービスを提供している。また、商品や食材在庫、顧客情報などを統合管理することで、リアルタイムな販売促進を実現し、価格調整による需要の平準化、在庫適正化によるフードロスの削減など、サプライチェーンを最適化するサービスの提供に向け取り組んでいく予定。

 農林中金では今回の出資について、「外食業界は食品最終消費全体の約3割を占める国産農産物の重要な出口となっている。当金庫では、同社のサービスが外食産業の店舗運営改善や業態拡充の解決策となり、外食業界の活性化を通じた国産農産物の消費の下支え、ひいては生産者所得の拡大につながるものと考えている」「今回の出資を契機に、当金庫のネットワークを活かした連携を進め、外食業界のDX支援を通じた活性化をサポートしていく」とコメントしている。

 また、今回の出資を通じて、農林水産業を取り巻くサステナビリティの課題である食品ロスの削減等の環境・社会課題についても、同社と継続的な連携・対話を行い、「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」として課題解決に貢献していくと説明、「引き続き当金庫は、投融資を通じて環境・社会課題の解決に貢献し、SDGsの実現をはじめとするサステナブル経営を推進していく」としている。

「F&A(Food and Agri)成長産業化出資枠」
農林中金が2016年5月、「農林水産業の成長産業化」への貢献の一環として、農林水産業の高付加価値化・生産性向上のため、系統団体および国内外との企業との協働およびそれを支えるリスクマネーの供給を目的に設定した。

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