㈱クボタは13日、東急不動産ホールディングスグループの㈱石勝エクステリアと連携し、石勝エクステリアが管理しているゴルフ場で、鋳物製造工程の副産物由来の土壌改良材の有効性について実証実験を行っていることを明らかにした。
水道インフラの整備に欠かすことができないダクタイル鉄管の製造で生じる副産物(水さいスラグ=溶解炉から生成する溶融物のうち、鉄と分離後に水で急冷された砂状物質。主成分は、ケイ酸、酸化カルシウム、アルミナ)を緑化用・農業用の土壌改良材の原料として利用促進することで、循環型社会の形成と緑化に貢献することを目指す。ゴルフ場のグリーンで土壌改良材を散布し、芝の葉面状況や葉色、耐久性、根の張りかた、葉の数などを分析。千葉県内のゴルフ場の池に、土壌改良材を投入し、池の色と藻の発生状況の確認、水質分析を行っている。
クボタによれば、土壌改良材を散布したエリアでは、散布していないエリアよりも擦切れ抵抗性、根の伸び、芽数において高い効果が認されており、藻の発生抑制実験では、藻類の異常発生が抑制され景観の悪化を防ぐ効果が確認されているという。土壌改良材の散布実施期間が短いエリアでは、明確な効果の差が見られないため、今後も継続して実証実験を進めていく方針。