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世界初、赤ビートワインを学内の野生酵母を使って製品化に成功=酪農学園大

2020年6月15日

 酪農学園大学(北海道江別市)大学院修士課程2年の南典子さんが、世界初となる赤ビートワイン(=写真、ハーフボトル360ml、80本)を完成させた。学内のシーベリーから分離した野生酵母(Hanseniaspora vineae)を用い、赤ビート原料を合同会社アグマリンプロテック社から無償提供を受け、委託醸造先としてばんけい峠のワイナリーが協力した。なお、今回は数量限定しての生産のため、一般販売は行わない。

 南さんは、大学院酪農学研究科食品栄養科学専攻修士課程に社会人大学院生として所属し、「学内野生酵母の分離と赤ビートワイン醸造への応用」をテーマとして研究を進めているが、今回製品化が成功したことについて以下のようにコメントしている。

 「赤ビートワインに関する研究を進めるうえで、学内やむかわ町のシーベリー、学内のブドウ(ピノ・ノワール)などから分離培養した野生酵母を試験醸造に用いましたが、学内のシーベリーから分離した野生酵母が一番相性の良い結果となったことから、学内シーベリーの野生酵母を選択しました。赤ビート搾汁液のほかに、ばんけい峠のワイナリーのキャンベル・アーリのワインを赤ビートワインと同量をブレンドしました。今後は、ブドウ果汁と搾汁液を混ぜてから醸造することも検討すべき課題の一つです。次はぜひ、一般販売を実現できたらと思います」。

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