日本電信電話㈱(澤田純代表取締役社長、NTT)、全日本・食学会(村田吉弘理事長)、立命館大学(仲谷善雄学長)は12日、「食」における新たな価値提供をめざした取組みを開始すると発表した。
最新のデジタル技術を活用し、食を人間の面から科学的に解明・記録・表現することによる日本の食文化の継承・発展、時代により変容する志向など、様々な人にとってのおいしさの解明と、いわゆるアフターコロナ時代を見据えた飲食業界の新たな価値創造に向けた取組みなどについて、ともに検討することに合意した。①食のデジタルアーカイブ化、②おいしさの解明、の2つのテーマに取組む。
先行的に、食学会所属のプロの料理人の一部のレシピを公開して、調理した料理のおいしさや、調理方法などを体感できるようにし、外出自粛の生活を楽しめるような取組みを行う予定。また将来は、おいしさと健康との関係性解明にもテーマを拡大し、健康を維持しながら個人の好みに近づけるような調理方法の推奨など、健康の観点を盛り込んだ形での食を通じたウェルビーイングの実現もめざす。
日本の食・食文化に関する教育、技術開発並びにその普及活動に取組む《食学会》と、食の総合研究の学部「食マネジメント学部」を日本で初めて開設、人間と食とのかかわりについて様々な観点から研究に取組む《立命館大》の食に関する知見、分析ノウハウ等と、NTTが有する最先端のデジタル技術を組み合わせ、「食」における新たな価値提供をめざす。《NTT》は、農業分野においてもグループ各社のサービス及び研究所の先端技術を集結させると共に、ビジネスパートナーとの密な連携により、「生産」から「流通・販売」「食」までをデジタル情報で一気通貫につなぐグループのフードバリューチェーンを実現に取組んできたが、「生産」「流通・販売」のフェーズを主な取組み対象とし、「食」のフェーズについては十分に取組めていなかったという。