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ドローンとAIにより良い牧草を選び出す技術を開発=農研機構等

2020年3月16日

 農研機構㈱バンダイナムコ研究所は、ドローンとAIを利用し、育種家の代わりになりうる牧草育種評価法を開発した。これまで育種家が畑を2時間以上歩いて肉眼観察で牧草を一株ずつ評価していた作業を、ドローンで撮影した画像から、AIが5分程度で行えるようになるという。

 開発された方法は、最初にAI学習用の畑の空撮画像と、対応する育種家評点のセットを準備し、AIに学習させ、ドローンによる空撮画像を評価させるもの。試験では、ほぼ9割以上の正答率が得られたという。

 日本の畜産物生産については、増加している消費に対応して規模拡大と頭数の確保に併せて、ICTやロボット技術の導入による生産性の向上を図る必要があり、この実現に向けた技術革新の一つに飼料作物の育種の効率化がある。農研機構では、多収かつ高品質な牧草の新品種をできるだけ早く実用化し、生産現場での飼料生産性の向上に貢献することを目指し、最新のICT・AI技術を導入して、革新的な育種評価法の開発を進めていた。今回、バンダイナムコ研究所がエンターテインメント分野で培ってきたAIの技術力を取り入れることで、最新のICT・AI技術を導入した革新的な育種評価法の開発につながった。

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