㈱土谷製作所、㈱構研エンジニアリング、国立大学法人帯広畜産大学、東京理科大学、㈱NTTドコモ北海道支社は、AI技術を用いた「乳用牛の個体管理システム」の開発をめざして、実証実験を開始した。実証実験は、帯広畜産大畜産フィールド科学センター内牛舎で2021年12月末日まで行われる予定。
具体的には、乳用牛撮影ボックスと牛舎カメラシステム〔土谷製作所〕で撮影した画像を、データサーバ〔構研エンジ〕に通信回線でアップロード〔ドコモ〕し、その画像データを乳用牛画像の解析処理技術〔東京理科大学工学部情報工学科谷口研究室〕で個体識別するとともに、牛舎内での行動を時系列にデータベースに蓄積。これを乳牛の健康状態評価〔帯広畜大〕の所見と突合して、疾病や発情などの異常行動の早期発見に繋げる方針。さらに、将来的には収集した画像データをAI学習させることで、システムから自動的に牛の異常行動情報として酪農家に通報することをめざす。2020年2月から実証実験における無線通信に5Gを活用する。同システムは利用者が簡単に導入できるよう、カメラや処理用PC、無線通信回線やルータ機器などの伝送システムをパッケージ化し、2022年秋に提供を開始する予定。将来的には既存の乳用牛管理のシステム等と連携・連動することなども見据え、乳用牛個体管理のプラットフォームとなることをめざす。