国連食糧農業機関(FAO)は2日、国連の国際植物防疫年(IYPH)2020を立ち上げた。植物防疫が飢餓撲滅、貧困削減、環境保護、経済発展の促進にどのように結びついているかについての世界的な認識を高めることを目指す。
国際植物防疫年を通してFAOとFAOに事務局を置く国際植物防疫条約(IPPC)は、国際植物防疫年を成功に導くための活動を主導し、さらに2020年後も引き続き植物防疫を推進するとしており、「予防と保護、植物防疫を確保・促進するために一人ひとりが果たすことができる役割」を強調する。
FAOでは、国際植物防疫年の主な目的について、▼持続可能な開発のための2030アジェンダ達成に向けて、健康な植物の重要性への意識を高める、▼植物の健康が食料安全保障と生態系機能に及ぼす影響を周知する、▼環境を保護しながら植物を健康に保つ方法に関する最良事例を共有する、と説明。「植物や植物製品を病害虫から保護することは、貿易を促進し、特に開発途上国の市場へのアクセスを確保することにも役立つ。このため、調和のとれた国際的な植物検疫の規制と基準への遵守を強化することが重要」等としている。