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農林中金がフードロス問題解決に貢献へ、世銀債に投資

2019年9月19日

世界最大額535億円、サステナブル経営理念にも合致と

 農林中央金庫(奥和登代表理事理事長)は19日、世界銀行(正式名称=国際復興開発銀行)が発行する食品ロス・廃棄問題(フードロス問題)の解決を重点テーマにした債券「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」への投資を実施したと発表した。投資額は500百万米ドル(約535億円)で同債券では世界最大額。

 世界銀行は、現在189の加盟国が出資し運営している世界最大の国際開発金融機関。世銀債「サステナブル・ディベロップメント・ボンド」は、開発途上国の貧困削減と開発支援のために取組む、教育・保健・インフラ・行政・農業・環境等の幅広い分野のプロジェクトを支えるために、国際資本市場で発行。さらに世界銀行は、2030年までに「極度の貧困を撲滅」し、「繁栄の共有の促進」を持続可能な形で実現することを使命に掲げているが、この2つの目標は国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」とも連携している。

 今回の投資は世界的課題となっているフードロス問題への対処を推進する世界銀行の取組みに農林中金が賛同し、問題解決に貢献するために決定したもの。世界では8億人以上が飢えに苦しむ一方、全世界で生産される食品の3分の1に相当する13億tが廃棄されている。また、フードロス問題を起因とするCO2排出量は、世界の総排出量の8%を占め、各国別の総排出量と比較した場合、第3位のインドや第5位の日本を上回る規模となっているという。

 農林中金では、「開発途上国のフードロス問題をはじめとした各種課題の解決のみならず、温室効果ガスの排出削減を通じた気候変動対策にも貢献するものであり、国際分散投資を通じた安定的な収益の確保に資するとともに、当金庫の目指すサステナブル経営の理念にも合致するものと考えている」「目指す姿である『農林水産業の食と地域のくらしを支えるリーディングバンク』の実現に向けて、今後も様々な環境・社会課題の解決に貢献する投資に取り組んでいく」とコメントしている。

【農林中金の取組み】農林水産業を支える協同組織の一員として、自らのビジネスが、農林水産業の営みによる「いのち」や自然の循環とともにあることを認識したうえで、環境・社会課題の解決を通じ、農林水産業を含む社会、金庫の事業活動が持続可能なものとなるよう、SDGsの実現をはじめとするサステナブル経営を推進。

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