女性農業経営者育成に向けた実践型研修の実施など
政府は18日、「すべての女性が輝く社会づくり本部」を開催、女性活躍加速のための重点方針2019を決定した。このうち、農業分野については、地域の農業界を牽引するリーダーとなり得る女性農業経営者育成に向けた実践型研修の実施などが盛り込まれた。同方針は女性の活躍を加速するために、毎年6月をめどに決定しているもので、今後、関係各府省の概算要求への反映を図っていく。
基本方針2019では、健康寿命の延伸や女性の就労意欲等を踏まえ、生涯を通じた女性の社会参画が重要であること、女性が抱える困難な状況や女性に対する暴力等がいまだに解決されていないこと、女性が活躍するためには地域の実情に応じた取組が重要であるとして、「人生100年時代において、多様な選択を可能とする社会の構築を目指す」「困難な状況の解消及び女性活躍を支える安全・安心な暮らしの実現に正面から取り組む」「『生産性向上・経済成長・地方創生』の切り札としてあらゆる分野における女性活躍を推進」する。
このうち、「農林水産分野における女性活躍の促進」の項目では、▼女性にとって魅力ある職業として農業が選択されることを目指し、地域の農業界を牽引するリーダーとなり得る女性農業経営者の育成に向けた実践型研修の実施、女性の活躍推進に取り組もうとする意欲ある経営体向けのセミナーの実施、取組効果の検証等を行い、ロールモデルとなる取組を全国に展開する。▼次世代の林業を担う人材を確保・育成する観点から、全国レベルの女性林業者の交流会の開催、女性林業者への情報提供や安全研修等への支援など、女性を対象とした後継者育成支援を行う、こと等が盛り込まれている。
また、国際的な取組として、日本との間に農業・食産業の交流関係が構築されている中南米4か国の日系農協の女性農業者等を招へいし、農協及び地方の女性組織、農家等への訪問を通じ、地域における女性の役割・活動や女性の起業等について研修・交流を実施する、としている。