日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

「官民共同で行う新たな国民運動の展開で食料自給率を向上」と農相

2021年8月30日

 野上農相は27日の定例会見で、2020年度の食料自給率(25日発表)に触れ、食料自給率目標(カロリーベースで45%、生産額ベースで75%)に向け、「令和2年度に、既にこの目標水準を上回っている品目もあるが、下回っている品目については、目標の達成に向けた課題に更に取り組む必要がある。食料自給率目標の達成に向けては、輸入品からの代替が見込まれる小麦・大豆等の国産農産物の増産、加工食品、外食・中食向け原料の国産への切り替え、新たな5兆円の輸出目標にも対応した畜産物、りんご・ぶどう・いちごなどの果実等の増産を推進している」「農業経営の底上げにつながる生産基盤を強化するとともに、農地荒廃の発生防止や解消による農地の確保、持続可能な農業構造の実現に向けた担い手の育成・確保を推進し、さらに、食と環境を支える農業・農村への国民の理解を醸成するため、官民共同で行う新たな国民運動の展開などを通じて食料自給率の向上に取り組んでいきたい」と述べた。

 また、農相は大雨による農林水産関連の被害額が37道府県からの報告で約386億円となっていることを明らかにした上で、「森林管理局がヘリコプターによる上空からの調査を実施するなど、発災直後から被災地の現地調査、農水省の応急排水ポンプを活用した排水作業、災害復旧工事の実施に向けた市町村の職員に対する指導などの技術支援等を実施しており、これまで被災地に延べ145名の職員を派遣した」と同省の取組を説明した。

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