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「国内景気の本格回復入りは22年度入り後にずれ込み」=農中総研改訂経済見通し

2021年8月23日

 ㈱農林中金総合研究所は19日、「2021~22年度改訂経済見通し」を公表した。21年度の実質GDP成長率は3・0%(前回〔6月〕予測から下方修正)、22年度は2・8%(上方修正)と予測した。

 改訂経済見通しでは、「2021年度入り後も新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いており、断続的に『緊急事態宣言』や『まん延防止等重点措置』が出される中、4~6月期は2四半期ぶりのプラス成長となった。しかし、20年10~12月期の実質GDP水準は下回るなど、21年前半は足踏み状態だったことから、足元で回復傾向が強まっている欧米主要国からの出遅れ感が意識される内容だった」「4回目の緊急事態宣言の下、感染急拡大に歯止めがかからず、その対象地域は順次拡大、期限延長が繰り返されており、サービス消費への悪影響が続いている。その半面、海外の景気回復を受けて輸出が増勢を強めているほか、企業の設備投資意欲も堅調であることから、国内景気は持ち直しを続けているといえる」「国内でもコロナ・ワクチンの接種が進んでいるが、変異ウイルス(デルタ株)に対する有効性の低下も報告されている。今後のラムダ株などの流行可能性を踏まえると、21年度下期も景気回復ペースは感染状況に左右され、『ストップ・アンド・ゴー』の状態が続くものと想定される。国内景気の本格回復入りは22年度入り後にずれ込み、GDPの直近ピーク水準(19年7~9月期)の回復は22年度下期までは難しいだろう」と概要をまとめている。

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