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農泊人材育成研修のプレセミナーを開催=全国農協観光協会

2021年7月21日

 (一社)全国農協観光協会はこのほど、都内で令和3年度農泊人材育成研修プレセミナーを開催した。同会場のほか、約160名がオンラインで視聴を行った。大阪会場と合わせて、約250名がプレセミナーを受講した。

 同協会は、令和3年度農山漁村振興交付金(農泊推進対策〔広域ネットワーク推進事業〕)を活用し、持続可能な地域づくりに資するため農泊地域の〝人材〟にフォーカスした育成研修(コアセミナー)を8月から開催する。今回はそれに先立ち、コアセミナー受講者を対象に「なぜ農泊事業を行うのか」を確認し、それぞれの農泊地域の目的達成のために学ぶ姿勢を養うために行われた。

 セミナーの講演を、バリューマネジメント㈱の他力野淳代表(地域の魅力最大化による利用者創出の考え方 観光まちづくり事例)が行い、同社が実施する、文化財などの歴史的建造物やまち並みを宿泊施設などにする事業で再生し、後世に残す取り組みを紹介した。

 他力野氏は歴史的建造物等について、国が法規を整備して保存と活用に動き始めたことを説明。これまで活用できなかった文化財を、民間事業者が活用できるようになってきたと話し、城下町や宿場町などの歴史的建造物をホテルとして活用する手法を紹介。旅のメインコンテンツを、宿泊する施設に設定することで「宿泊施設が旅の目的となり、地域に顧客を呼ぶことができる」と話した。一方で、地域のコンテンツは、1つずつでは集客力が弱いが、魅力的なものも多く、「それらを組み合わせることで地域の魅力が伝わるように、総合力で勝負すべきだ」と述べ、宿泊客に地域の魅力を発信するのも宿泊施設の役割であるとの考え方を示した。

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