サカタのタネは、加工・業務用ダイコンの新品種「夏相撲」と「秋相撲」の種子を6月下旬から発売する。「夏相撲」「秋相撲」の両品種は、加工・業務用の大きなサイズ(約1・4㎏、2L以上)でも安定生産でき、肉質が緻密で加工した際の歩留まりが良いことが大きな特長。この2品種を合わせて「相撲」シリーズ として展開する。
「夏相撲」はダイコン栽培にとって過酷な時期の夏まき品種。「秋相撲」は秋まき品種。同社では共通する特長として、①長期栽培における圃場歩留まりのよさ、②加工した際の歩留まりのよさ、加工・業務用需要への適応性の高さをあげる。ダイコンは加工・業務用の場合、大きな2L以上のサイズで収穫することが多く、栽培期間が通常より長くなるため、品種によっては根形が乱れ、病害、す入りの発生、収穫・運搬・洗浄時の衝撃に伴う割れが起きやすく生産現場の課題となっていた。
今回発売する「秋相撲」はダイコン需要期の初冬に安定出荷でき、「夏相撲」は高温期栽培における黒芯症などの生理障害、萎黄病など病害発生のリスクを軽減できるため、生産者に大きなメリットがある。また肉質が緻密でツマやサラダなどに加工した時の青果の重さに対する歩留まりが良く、加工業者にもメリットがある。ダイコンの首部の色は淡く、青首内部が青肉になりづらい特長を持ち、内部は純白で加工した際の色味にも優れる。加工・業務用だけでなく、家庭消費向けの出荷用としても収穫できるため、加工・業務用需要に急激な変化が生じた際も柔軟な対応が可能。