日本農業の発展と農業経営の安定、農村・地域振興、安心・安全な食料の安定供給の視点にこだわった報道を追求します。

カネカが日本たばこ産業と植物バイオテクノロジーに関する資産譲受に合意

2020年8月27日

 ㈱カネカ(田中稔社長)は、日本たばこ産業㈱(寺畠正道社長、JT)と、植物バイオテクノロジー(組織培養技術、遺伝子導入技術など病害耐性などの有益な性質・特徴を植物に導入する育種技術)に関する資産譲受を今月19日付けで合意した。

 今回の資産譲受は、高効率で幅広い実用作物品種に適用可能なことから高い評価を受けているカネカのコア技術「インプランタゲノム編集技術」()と、JTの有する最先端の研究関連設備、業界内のネットワーク、実績豊富な遺伝子導入の技術力を活用することにより、ゲノム編集作物の研究開発を大幅に加速・効率化し、従来の作物育種を変革することを目的としたもの。今後、新たな体制で研究開発を加速し、遺伝子導入技術の種子企業へのライセンスや、顧客のニーズに合わせた機能性、多収性に優れた作物種子の研究開発受託(顧客から依頼を受けゲノム編集種子の開発)を強化する方針で、将来的には、成長が期待されるゲノム編集作物の種子事業への参入を目指す。

*インプランタゲノム編集技術…従来のゲノム編集技術と異なり、ゲノム編集酵素遺伝子を染色体に組み込むことなく遺伝子改変が可能なため、迅速な品種改良を実現可能とする技術。

keyboard_arrow_left トップへ戻る