イワタニアグリグリーン(吉田勇社長)と桂精機製作所(丸茂等社長)は7月25日、施設園芸における環境負荷が期待できるLPG用暖房機の普及促進とあわせて、LPG用暖房機から排出されるCO2を回収し、昼間に栽培作物の光合成に活用する「CO2回収供給機」の製品化に向けた取組みを開始した、と発表した。CO2回収供給機は共同で実証試験を進め2025年度の製品化を目指す。
両社が取組む内容は、▽施設園芸で一般的な重油用暖房機よりもCO2排出量がより少ないLPG用暖房機の拡販、▽夜間暖房時に排出されるCO2を回収し、日中の光合成で利用する「CO2回収供給機」 (Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage システム)の開発。
開発製品についてはイワタニアグリグリーンの親会社・岩谷産業が取組む「IwataniJ―クレジットプロジェクト」を活用して施設園芸生産者が削減したCO2量に応じてサービス提供することも検討している。
両社は今回の取組みの背景について「農業でも環境に配慮した農場運営やCO2排出量の削減が求められている。これまで桂精機は従来の重油に代わるLPガス燃料のハウス暖房機を販売してきたが、園芸作物を生産する農業生産者のカーボンニュートラルへの貢献をさらに後押しすべく、農業生産者と強いパイプを持つイワタニアグリグリーンとLPG用暖房機の普及促進を行い、このLPG用暖房機とあわせて使用できる『CO2回収供給機』を開発することで合意した」と説明する。