ソフトバンク㈱はこのほど、2030年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル2030宣言」を発表した。
ソフトバンクの事業活動に伴う温室効果ガスの年間排出量は、CO2換算で約68万t(2019年度実績)で、平均的な一般家庭の約25万世帯分に相当する。また、同社が運用する全国約23万か所の携帯電話基地局で使用する電力量は、同社が使用する総電力量の半分以上を占めている。このため、同社では、2020年度から基地局で使用する電力に対して、子会社であるSBパワー㈱から実質再生可能エネルギーによる電気を購入し、20年度末の基地局で使用する電気の約30%を実質再生可能エネルギーに切り替えた。
21年度は50%以上、22年度には70%以上の使用比率に引き上げ、温室効果ガスを削減する予定。さらに、基地局以外の全ての自社の施設・設備での使用電力についても、SBパワーが供給する実質再生可能エネルギーによる電気への切り替えを進めるとともに、ソフトバンクグループ㈱の子会社で再生可能エネルギー事業を行うSBエナジー㈱が発電する電力を直接調達することも検討しているという。
ソフトバンクでは、こうした再生可能エネルギーへの切り替えと同時に、AIやIoTなどの最先端テクノロジーを最大限に活用して、自社の施設・設備の省電力化を図る方針。また、次世代電池の実用化に向けた研究開発も行う。具体的には、世界中のさまざまな次世代電池の評価・検証を行う「ソフトバンク次世代電池Lab.(ラボ)」(今年6月設立予定)を通して、次世代電池の実用化に向けた研究開発を推進する。