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日本農村医学会と国際農村医学会が都内で合同総会

2018年10月11日

高齢化・生産人口減少社会の中での地域医療等をメインテーマに

 第六七回日本農村医学会学術総会と第二〇回国際農村医学会学術総会によるジョイント・コングレス(合同学会)が一〇日から都内で始まった。一二日まで。日本農村医学会は「高齢化・生産人口減少社会の中での地域医療in the world:日本では首都圏、地方都市、中山間地のそれぞれにおいて」をメインテーマに、①大都市圏・首都圏近郊の病院、②地方中核都市の病院、③中山間地の病院、の三つのシンポジウムを中心に据えた。日本の医療制度の根幹である国民皆保険制度の維持のため地域医療を中核となって支えてきた厚生連病院の働きを全国の医療関係者に発信する場となる。一般演題のほか、千葉大予防医学センターの近藤克則教授による「健康の社会的決定要因と農村医学―JAGESからの示唆」、椎貝クリニックの椎貝達夫院長による「腎臓病保存療法四三年 ようやく明るさが見えてきた」の特別講演が企画された。
 開会挨拶で、日本農村医学会学術総会の学会長を務める羽田明千葉大大学院教授は「海外の方も一緒になってディスカッションし、我が国あるいは世界の農村医学の課題を、少しでもソリューションしていきたい」と述べた。国際農村医学会学術総会の学会長を務める新谷周三日本農村医学会理事長(JAとりで総合医療センター院長)は「農村医学における全ての医療分野の知識をカバーするトピックになっている。最新の基礎・臨床研究が農村医学において、どういった発展を遂げたかについても話が出来るものになれば」と述べるとともに、世界一高齢化が進む日本の地域医療等の状況に触れて「政治経済も含め医療介護の面での変化に学会としてどのように対応していくかという問題を抱えている。皆さん方の病院が今後どうなっていくのか、(団塊世代が七五才以上になる)二〇二五年問題や、(高齢者人口がピークに達する)二〇四〇年問題も含めて議論してほしい」と訴えた。また、国際農村医学会会長のハニッヒ教授(ドイツ)と三人の副会長も挨拶した。
 金井賞に元安房医師会病院地域医療部長の高橋氏  日本農村医学会総会では、学会賞「金井賞(元JA全厚連専務の故金井満氏の遺志により、農村の保健・医療の向上に功績をあげた、医師以外の会員が対象)」などの表彰が行われ、金井賞は元安房医師会病院地域医療部長の高橋金雄氏に贈られた。高橋氏は、▽館山市過脂肪児対策委員会における様々な小児肥満対策で関係諸団体の調整を含め、様々な実務を取り仕切ってきたこと、▽安房地区の地域住民健診を長年に渡り担っている安房医師会病院において、地域医療部長、事務部長を歴任、定年後も嘱託として平成二〇年まで地域の健康増進に貢献してきたこと、▽研究面でも日本農村医学会などで多くの演題を発表したほか、▽一七年にはNPO法人生活習慣病防止に取り組む市民と医療者の会「愛称・子象の会」設立に参画、副理事長として活躍してきたことなどの業績が認められ、二五年秋には瑞宝単光章が授与されている。

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