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地域医療を守る病院協議会が「医師の偏在解消と働き方改革」で提言

2019年3月26日

 地方に多くの病院を有する五団体で構成する、地域医療を守る病院協議会(議長=雨宮勇JA全厚連経営管理委員会会長)は二二日、厚生労働大臣宛に「地域医療を守るための医師の偏在解消並びに働き方改革にかかる提言(2)」を提出した。

 同協議会では昨年九月、地方で医療を提供する立場から「医師の働き方改革にかかる政府検討に向けた提言」を厚生労働大臣宛に提出したが、「地域医療の現場では医師の地域・診療科偏在に伴う医師不足が一刻を争う課題。地域医療を守るためにも、国において早急に更なる検討が必要な論点もある」として改めて提言を行った。

 今回提出した提言は、▼少子高齢社会において地域医療を守るためには、相当数の総合診療医が必要であり、国においては総合診療専門医の必要数を示し、養成を図る必要がある。また、セカンドキャリアとして総合診療医をめざすことへの支援の検討や、サブスペシャルティの整理について早急に日本専門医機構に働きかける必要がある。さらに、日本専門医機構においては、総合診療を目指す医師が増えるよう、開かれた議論が行われることが求められる、▼都道府県間の医師偏在については、地域枠制度のみではなく国が一層の対策を講じる必要がある。あわせて、都道府県内の偏在を是正するため、医師の派遣等にかかる都道府県が策定した医師確保計画の実効性を確保するために国の関与による進捗の徹底等が必要である、▼都道府県が「地域医療確保暫定特例水準」の適用を認める医療機関を特定するにあたり、タスク・シフティング等を計画的に推進することが条件として求められる方向で検討されているが、地方では医師以外の医療職も不足していることから、地方の医療機関においてもタスク・シフティングに無理なく取り組めるよう、引き続き国において対応を検討する必要がある。また、夜間救急等の多くが大学病院や地域の基幹病院等から派遣されている非常勤医師で支えられていることから、地域医療へ与える影響を踏まえて慎重に検討する必要がある、等が盛り込まれている。

 同協議会が昨年九月に提言を行った後、医師の働き方改革は厚労省の「医師の働き方改革に関する検討会」、医師の偏在対策については同省「医療従事者の需給に関する検討会 医師需給分科会」でそれぞれ検討が進められてきた。協議会は「両会議では、当協議会の提言の内容と整合した検討も行われ、特に医師の時間外労働の上限時間において、医師の健康に配慮しつつ、地域医療の確保に支障をきたさぬよう『地域医療確保暫定特例水準』が設けられる方針であることは、当協議会として評価している」としながらも、今回「地域医療を守るための医師の偏在解消と働き方改革にかかる提言」を行った。

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